正常化弁護団が社員の皆さんに書簡をお送りしました。

2020年6月28日に開催されたJARL社員総会が「続行」になってからひと月以上が経ちました。

その間、JARL執行部(髙尾会長)に対し、正常化プロジェクト社員から、続行会をいつ開催するのか等の問合せを行いましたが、未だに何の反応もありません。

理事・監事も、執行部に対しそれぞれの立場から問合せをおこなっています。執行部からは、当初は「準備中」との返事がきていたようですが、最近は「会員ファーストの会」メンバー(いわゆる会長派)の理事からの問合せに対してすら、返事がないようです。

「ビール券問題」「ハムフェア独断中止問題」についても、髙尾会長は口を閉ざしたままです。

執行部は機能不全に陥ってしまったのでしょうか。

もちろん、このまま続行会を開かず、高尾氏が会長を続けられる訳ではありません。2020年6月29日の記事で、続行会は1ヶ月から2ヶ月のくらいの間に開催すれば十分としましたが、それを超えれば、違法の体を帯びてきます。JARL正常化弁護団として、JARLの運営が違法に陥ることは、看過できません。対応を検討しています。

第1弾として、JARL正常化弁護団は、2020年7月28日付けで、社員の皆様に対し以下の書簡ををお送りしました。開示された会計帳簿の内容と「ビール券問題」について情報提供し、委任状の出し直しをお願いするものです。

拝啓 梅雨の候、JARL社員の皆様におかれましては、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。

残念ながら、JARL執行部(高尾義則会長及び日野岳専務理事)による不祥事が続いています。私たち無線家である弁護士一同は、JARLの不祥事は法的に見てもはや一線を越えていると考え、JARLを正常化するために、2020年6月15日、「日本アマチュア無線連盟正常化弁護団(略称:JARL正常化弁護団)」を結成致しました。

いわゆる「改革派」の皆さんに限らず、JARLの現状を問題と考えるアマチュア無線家の皆さんと広く連携して、JARLの「正常化」を果たすために活動しています。なお、団長である7K1BIB山内貴博は、本年4月のJARL選挙で528票の得票で社員(関東地方本部)に当選しました。

さて、2020年6月28日に開催された第9回定時社員総会は、「続行」となりました。近日中に、「第2号議題 役員選任の件」を審議するための「継続会」が開催される予定です。今年は、コロナ禍を理由に、事務局から議決権行使書を早く提出するように求められ、すでにたくさんの方が議決権行使書を提出されました。

ですが、その後に発覚した以下の事実をご存じでしょうか。

1.  開示された2019年度会計帳簿の内容

JARL執行部は、社員総会の直前である20192020年6月25日に、ようやく2019年度会計帳簿を開示しました。これにより、JARLの事業との関係が不明な数多くの支出が明らかになりました。その一例をお示しします。

(1)  髙尾会長関連の飲食費(「打合せ 会長他 計○名」)
「3026_事イ)広報活動費」中に   142件    計1,506,746円
「5004_管イ)連絡会費」中に     10件    計   93,495円

(2)  髙尾会長のための多額の「旅費交通費」
「5013_管イ)旅費交通費」中に               2,043,809円

(3)  髙尾会長関連の「手土産」「冠婚葬祭費」等
「5016_管イ)渉外費」中に
「手土産」類              161件    計   626,488円

また、以下の趣旨不明の冠婚葬祭費が計上されています。
4.26    生花 会長 お義兄様ご逝去        15,000
6.13    香典 ○副会長 奥様        20,000
6.13    生花 2基 ○副会長 奥様        27,778
8.28    島根県○○支部長 ご令室 生花        15,000
8.29    島根 ○○支部長 香典        10,000
9.13    生花 ○○様キャンセル料        7,500
9.13    生花 ○○ ○○様ご逝去        15,000
9.20    生花 ○○支部長ご逝去        15,000
11.13   生花 参与 ○○ ○○様        15,000
2.13    生花 ○○支部長 ご母堂様        14,546
2.21    生花 空知留萌支部長ご逝去        15,000
2.25    生花代 会長        15,000

(4)  「採用コンサルティング料」
「5008_管イ)給料手当」中に     4件      合計4,088,500円

どのような職種の職員を採用するために、人材紹介業者に400万円以上の手数料を支払ったのかは明らかではありません。

(5)  日野岳氏に対する「退職金」

「999_諸口」                 1月10日                               5,555,000円

なぜこの時期に、日野岳専務理事に対し「退職金」が支払われたのか、詳細は不明です。

6月28日の社員総会では、これらの支出の詳細やJARLの事業との関連性について、多くの社員から多数の質問がなされましたが、2時間に及ぶ審議において、髙尾会長、日野岳専務理事からは十分な説明はありませんでした。結果的には、事前の議決権行使書により、2019年の赤字決算は承認可決されてしまいましたが、事前の議決権行使書で賛成とされていた方も、もし、当日の質疑をお聞きになっていたら、とても承認できないと思われたのではないでしょうか。現に、当日出席社員の中で賛成した方は、髙尾会長と極めて親しい5名のみであり、圧倒的多数である29名の社員は、2019年決算の承認に反対されたのです。

開示されたJARL会計帳簿の一部を同封します。全帳簿をご覧になりたいと希望される方は、山内までご連絡ください。

2.  「三浦電波監視センター」が髙尾会長を叱責

2020年7月8日、JA2HDE木村時政理事が以下の記事をFacebookに書き込みました。

先日JARLは会計帳簿を開示しましたので、調べる中で金券購入が有りました。
当初は気には掛かりましたが特には問題視していませんでした。

しかし、送り先が判明しました。皆さんはJARL NEWS 2020年春号の記事を覚えていらっしゃいますか、高尾会長が総務省関東総合通信局「三浦電波監視センター」を訪れました。

高尾会長が帰った明くる日、職員の方が金券が入った封筒を発見してJARL事務局の宮田総務部長に電話で叱責して送り返したそうです。

しかし、その後何の謝罪も連絡もない!JARLはどうなっているのかとの苦情を頂いています。

私が思うには高尾会長はお役所に対してとんでもない行為をしたと思うと共に「三浦電波監視センター」の皆さまには大変失礼な行いをした事をお詫び申し上げます。会長からも何らかの行動をするように伝えます。

確かに、JARLから開示された会計帳簿には、2020年1月9日に「渉外費」としてビール券12枚分10,428円が支出されたこと記録されています。

JARLは、総務省関東総合通信局「三浦電波監視センター」から見れば、監視・監督の対象です。監視対象となるJARLが監督官庁に金券を贈ることが極めて不適切な行為であることはいうまでもありません。理事6名(吉沼勝美、木村時政、種村一郎、安孫子達、田中透、及び綱島俊昭)は、髙尾義則氏に対し、事案の詳細と対応について文書で説明を求めましたが、髙尾氏からは一切回答がありませんでした。返還されたビール券の行方も不明です。

3.  前関東本部長の事案との比較

社員総会の招集通知とほぼ同時に、前関東地方本部長の予算オーバー問題を指摘する差出人不明の怪文書が送られてきたと思います。ここで問題とされていたのは約10万円という金額でした。少なくない金額ですが、これと比べれば、会計帳簿の開示で明らかとなった髙尾会長らによる不明朗な支出は、ケタが異なる巨額の数字です。前関東地方本部長の事案が問題であれば、髙尾氏らによるJARL予算の使い込みは、より大きな問題ではないでしょうか。

本年2月に、前関東地方本部長に対する事情聴取が行われています。ちなみに、この事情聴取のために、問題とされた金額を超える135,655円の旅費交通費が使われています。

この事情聴取の場で、精査の結果問題となる金額は約10万円であることが示され、後日、前関東本部長に対し請求書が送付されることになりました。ところが、6月になっても請求書が送られてこなかったため、前関東地方本部長は、現金書留で約10万円をJARL本部に送ったのですが、驚くべきことに、JARL本部は受取を拒否したのです。髙尾氏は、2年以上前に発生したこの問題を意図的に長引かせることで、前関東本部長であるJH1XUP前田吉実氏について悪印象を与える印象操作をしているとしか思えません。前関東本部長の肩を持つ訳ではありませんが、髙尾氏の対応の方がむしろ不誠実ではないでしょうか。

4.  議決権行使書の撤回と委任状の提出

JARL現執行部については、理事の意見を無視した独善的な理事会運営、不適切な選挙活動等、さまざまな問題が指摘されてきましたが、とうとう、カネの問題にまで発展してしまいました。これらの問題に関係していない方であれば、到底、現執行部を支持できないのではないでしょうか。

(1)    議決権行使書で髙尾氏と日野岳氏の理事就任に賛成したことを考え直したいと思われている方も多いと思います。同封の「議決権行使書撤回書」に、住所・コールサイン・お名前をお書きの上、ご捺印下さい。この撤回書で、議決権行使書の記載内容が「リセット」されます。

(2)    今後予定される社員総会の「続行会」では、どうか、現執行部の続投に反対の意思を表明して頂けますようお願い致しますが、コロナ禍の中、「続行会」への出席を控えられる方も多いと思います。「続行会」に出席されない方は、同封の「委任状」に、代理人のコールサインとお名前、それからご自身の住所・コールサイン・お名前をお書き下さい。

私たち弁護団は、「代理人」にふさわしい方として、以下の社員の方々を推薦申し上げます。以下の社員は、JARLの将来のため、髙尾氏と日野岳氏については否認の議決権行使を行い、他の候補者についても否認することを検討中です。具体的な議決権行使の内容については、それぞれの代理人にお尋ね下さい。

JJ2JIX      後藤  直(既に委任者1名) jj2jix -at- gmail.com
JA3HBF      田原  廣(既に委任者3名) cpavk016 -at- hct.zaq.ne.jp
JH3GFA      平田 淳一(既に委任者4名) jh3gfa -at- gmail.com

(3)    「議決権行使書撤回書」と「委任状」を、同封の封筒でJARL事務局にご提出下さい。なお、事務局が適切に扱わない可能性もありますので、できましたら、提出された旨を、各代理人または山内(7k1bib@gmail.com)にお知らせ下さい。

5.     追加情報、お問い合わせ先

キーワード「JARL正常化」でネット検索していただけると、この手紙に書ききれなかった最新情報をご覧いただくことができます。ご質問・ご意見等ございましたら、JARL正常化弁護団長の7K1BIB山内までお気軽にお問い合わせ下さい。

最後までお読み下さりありがとうございました。私たちJARL正常化弁護団は、すべてのアマチュア無線家と連携し、JARLを必ず正常化し、真にアマチュア無線界に役に立つ組織に再生することをお約束します。ご理解を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

以上

JARL正常化弁護団は、引き続き、JARLの正常化のための活動を続けて参ります。

(2020-08-08 記)

4件のコメント

  1. JARL執行部は、社員総会の直前である2019年6月25日に、ようやく2019年度会計帳簿を開示

    受取日は2020年とちゃいますか?

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